引き取ってきたクランクシャフトは切り粉などが残らないよう油穴通路の清掃,ピン,ジャーナルは研磨したことにより表面での油穴のエッジがたっているので適当なドリルでもんで面取りを行った.酷い汚れもなく,クランクシャフトはこれでベアリング類とともに保管して組み立てに備える.
Cylinder Block - EX Valve Guide
懸念であった亀裂,バルブシートの交換はうまく終了した.次にバルブガイドの交換とバルブラッピング(摺り合わせ)である.バルブガイドであるが,新品バルブを挿入してみると,ガタが大きく少し首振り状態にあった.バルブガイドはUSA輸入パーツでO/Hキットに入っていたものを使用.キットの部品ははOMIX-ADAよりまとめらているもので,各パーツのメーカはさまざまで.ガイドはどこのものか確認できなかった.整備解説書にあるようなやり方でやってみたが,まったく抜けない.トーチで加熱したり,ボルトとつかって引き抜こうとしてもまったく抜けない.
最終的に100tonの荷重まで負荷できる設備があるところに持ち込み抜くことに.適当なボルトで当て治具として荷重をかけていった.1ton 2ton 3ton まだ荷重の指針は動く・・・ 次の瞬間 バキン という大音響. ブロックが逝ったか!! 観察してみるとガイドが動きはじめている.抜けた・・・.ふぅ良かった.結局No.1~4と抜き荷重は3.5~4.7tonであった. 新品ガイドにオイルを塗布して,ブロックトップデッキからガイド上端の位置が1inch(25.4mm)のところまで圧入.約2ton前後であった.整備解説書のようなやり方で抜けるのであろうか.JH4をやった方々のご経験をお聞きしたいところである.液体窒素を使うのかな.
▲参考 バルブガイド抜き、組み付け
長ナット、棒ねじを使う。
Exhaust Valve Seat Cutting , Rapping
まず準備した排気バルブのこと.オーバーホールキットについてきたも Federal Mogul社のSealedPowerブランドの製品であった.(無鉛対応) そしてもうひとつは Kaiser Willys Auto Supplyから購入したStelliteと表記されたいたもの(型番928342 V-1681).吹き抜けたJH4についていたバルブ(三菱マークがなかったので純正なのかどうかは不明 431と浮き出し)がある.材料の耐熱性を確認するために磁石でたしかめた.(左から FederalMogul社,KaiserwWillys社の,吹き抜けたJH4についてたやつ)
排気バルブになどに使用される耐熱鋼は金属組織がオーステナイト組織であれば磁性を持たないのである.元々ついていたバルブはパチコーンと磁石が引っ付いた.FederalMogul性は弱く磁性をもっていた.Kaiserのものは全く磁性がなかった.簡易的にバルブ傘部の横を研磨して金属組織を観察した.Kaiserのバルブは 耐熱鋼SUH31に近い組織であったが,ステライトの組織は観察できなかった.盛金ではなく溶射程度なのだろうか.今回は磁性の有無の面からも耐熱性を期待できるKaiserからのものを使用することにした.
入手したバルブの組織写真 (左:KaiserW 右:FederalMogul )
Kaiserのものは 下のSUH31に近い粒状炭化物が見られる.
標準組織写真 (左:オーステナイト系耐熱鋼SUH31 右:ステライト コバルト耐熱鋼)
参考:排気バルブの重量計測結果[g]Kaiser(V-1681)
1:118.1 2:117.4 3:118.1 4:117.7
FederalMogul
FederalMogul
1:118.6 2:118.3 3:118.9 4:118.6
バルブシートカットはカッターを入手できたので自分でやることにしていたが,これを失敗すれば熟練の加工屋さんの成果をすすべて台無しにすることになるので,かなり緊張した.やるしかない,いけ~!という感じにやった.なんとかできた.カットした後はバルブコンパウンドにより摺り合わせをした.これでブロックに関することはほぼ終了で組み立てに備える.
バルブシートカットはカッターを入手できたので自分でやることにしていたが,これを失敗すれば熟練の加工屋さんの成果をすすべて台無しにすることになるので,かなり緊張した.やるしかない,いけ~!という感じにやった.なんとかできた.カットした後はバルブコンパウンドにより摺り合わせをした.これでブロックに関することはほぼ終了で組み立てに備える.
バルブフェースとシートとの当たりの確認には,PILOT社ペイントマーカ 中字 ピンクカラーを用いた.バルブはリテーナとともに回転するため,ある程度全周があたっておれば,運転にてなじむだろう.
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