August 25, 2003

海辺 納涼カヤック



NAUTIRAID Raid II

釣りにも使っている。フランスの折りたたみ式カヤック。

家内の実家から、浜辺へは歩いていける。
お義父さんと納涼カヤック。



パドル操作いいですね。


はあ〜 汗かいたわ。
これでビール🍺がうまくなる。

June 01, 2003

10 Firing そして再び

去年の今頃,ジープ同志のN氏に手伝ってもらいながら分解をはじめ,酷い損傷状態にうなだれていた。

そして今日,再び N氏と,JH4を最後の組み立てに入った.早くエンジンを始動したいという思いがあり,デジカメで撮る余裕がなく,画像がありません.作業は シリンダヘッドの取り付け,ディストリビュータ,オイルフィルター,ジェネレータ,ラジエータ,キャブレータ,フロントパイプ,エアクリナーなど淡々と組みつけていく.日が暮れるころにやったと始動体勢となった.バッテリをつなぎ,冷却水をいれて・・・・ 抜けているところはないか,最終チェック. そして,キーを捻る.

キュルキュル ドホン ボコボコボコ ・・・ 回った.ぎこちない感じがあるが,回り始めた.あっけない.何かこう感動があるかと期待していたが,単にエンジンが動いている.ただ,それだけ.一息いれて N氏に感謝.「ありがとう.」なんとか動いたなあ.しばらく運転しているとサーモスタットハウジングからの冷却水漏れ.ガスケットを新品にせず継続使用にしていたところである.ガスケットを取り替えて対処.自走できる状態となった.すっかり暗くなっていたが,N氏が試走も付き合ってくれた.アクセル全開には心持できないが,その日はJ3で帰った. ほぼ1年ぶりに甦ったハリケーンサウンドで帰宅.

次の日,会社を定時にあがって,嵐山,嵯峨野方面に試走にいった.うぉぉこれがハリケーンエンジンか・・やっぱりいいもんだとあらためて感じながら,帰宅.夜,いろいろ見ていると,ラジエータのコアから漏れを発見.結構よれよれになっていた部分,複数箇所から冷却水が漏れている.あちゃ~ やっぱりコア替えが必要だったのか.こいつを使うのはあきらめよう.CJ3B用のラジエータをストックしてあることを思い出した.J3Rのラジエータはコルゲートフィンタイプであるが,CJ3B用は水管式タイプである.外観は似ているが,コア部のフィンの付き方がCJ3B用の方がしっかりしている.漏れがないことを確認して取り付けた.
左側:CJ3B用 昭和35年製(1960年)

時間をかけたわりにはそんな丁寧な作業でもなく,純正さもない.部品をそろえたり,整えたりするので時間はかかるが,エンジン分解,組み立ては 1~2日程度であろう。
今回ばらしてハード的なパーツに触れてみて、昔は技術的に誠実だったと感じた。
それはジープが製品として、特殊な時代背景にあったことによると思う。

現代は、事業性だの、投資効果だの、目先の数字優先。それはそれで大事ではある。モノは煩悩を満たす単なる当て物。
本当に必要なモノ、本当に役に立つモノ、足元の前提として大事なことが軽視されているような。まあ、ゆくゆく困った人が、困ればよい。
自然の摂理。とはいうものの、車自体、煩悩の塊ともいえる。

このジープは定かではないが、100年後もどかでジープは走っているような気がする。

リビルド後のJH4 と その5年後です.

May 25, 2003

9 Assemble (3/3) ---- Piston, Conrod, Mounting

ピストンコンロッドの取り付け.ピストンリングの各位置を確認して,ピストンリングコンプレッサで押さえる.コンロッドボルトには適当に切ったホースを取り付けて,ピストンを押し込んで,クランクピンにセットする.各ベアリングにオイルを塗布したのちキャップを取り付けてナットを締める.緩み止めのパルナットを取り付けて,主運動系のピストン,コンロッド,クランクが一体となる.

オイルストレーナを取り付ける.オイルポンプを取り付ける.オイルポンプはディストリビュータの差込との位置を確認してセット.オイルパンを取り付ける.排気バルブ,スプリング,コッタ,リテーナを取り付ける.

フライホイール,クラッチディスク,カバーを取り付ける.ここまでは先週のことで,一気に積み込みまで行こうとしていたのだが,フライホイールの取り付けナットを締めると妙にぬるっとぬけた.見ると大きいほうのナットの雌ねじがいかれていた.ボルト側でなくてよかった.まっ いいかともできず,ナットを注文していたので,積み込みがおあづけとなっていた.
待っていたナットが手に入り,無事フライホイール,クラッチ関係とりつけ,再びフレームにセット.あ~長かったなあ.
左は去年の状態.右が今日.復活なるか
ガスケットは三菱純正にした.今日はここまでとなった.始動は次回。


April 29, 2003

9 Assemble (2/3) ---- Chassis,Camshaft, Pulley

Front Chassis Frame
ドンガラ状態のフロントシャーシ周りの塗装を実施.古いと塗膜をある程度除去して,Zincスプレー,上塗りは塗料屋さんで調合していただいた,OD色のウレタン2液.フロントブレーキ配管類も交換した.

CamGear, Camshaft,Crankshaft
JH4はカムギヤトレインである.ディーゼル4DR5もではOHVでカムギヤトレインですね.OHC以降はチェーンとかタイミングベルト駆動が主流となりましたが,OHCはヘッドがでかすぎる,タイミングベルト,チェーンは切れる伸びるとなにかとめんどくさいという印象があります.このエンジンの場合は何が凄いか それは樹脂ギヤというところです.きちんと設計して,まじめな構造を採用すれば樹脂ギヤで十分いける.何十年も前からやってる.左:O/Hキットのギヤ(チョップドストランドマット繊維).右:三菱純正(クロス繊維積層). 三菱の方は多少磨耗があるが バックラッシュが過大でもなく,まだ使えそうな感じなので,あえて新品にせず継続使用することにした.


カムシャフトベアリングは交換した.フロントプレートとブロック間のガスケットを貼り付ける.カムギヤ組み付ける.フロントプレートを取り付ける.
各ジャーナル部,ベアリング部にオイルを塗布して,クランクシャフトをセット.ジャーナルキャップ,クランクギヤ,クランクプーリ,ボルトを仮組みして,エンドプレー(軸方向の遊び)の確認,標準0.05~0.21mm シムなしで0.13mm これでいくことにした.

タイミングギヤ,クランクギヤをマーキングに合わせて組み付ける.ギヤかみ合い部にむけてオイルジェットを設置(マイナス頭の六角)
クランクリヤシールは 円形の半割りタイプ MD015005(¥1200)を交換.ジャーナルキャップとブロックの間にはいる円形棒状(下画像)のやつは,つまっていればいいので そのままシール剤添加で再使用した.いずれもオーバーホールキットにもついていたが,この辺のゴム部品は国産にしておくことにした. クランク後端部フランジはボルトを通して,フライホイール側でナットで締結する構造.そのため,フランジ厚さは比較的薄い.リヤオイルシールはジャーナル軸でシールするため,オイルシール接触部の周速は低くシール寿命に寄与.
現在のエンジンでは後端フランジに雌ねじを切ってボルト締結するためフランジは厚くするケースが多い.また,フランジ外周でオイルシールをかます構造のため,シール接触部の周速が高く磨耗に厳しい,そのためフランジ外周を焼きいれなどで硬度を確保するタイプが多い.下の画像は仮組みで合わせただけで すべてのフライホイールボルトを通していない.ジャーナルキャップを本締めするときはフライホイールボルトを通しておかないとあとで絶叫することになる.シール,フライホイールボルトをセットした上でクランクベアリングキャップを固定,(締め付けトルク 9.0~10.4kgfm) フロント部関係の取り付けで終了.
 

April 28, 2003

9 Assemble (1/3) ---- Piston,Conrod

各部品の再生,修正などのリビルド作業は終了.ここからエンジンの組み立てである.エンジン組み立てで楽しいのはこの時にある,部品をそろえたり,さびを落としたり,きれいにするのは修練に等しい.組み立ての段取りをイメージ、淡々と組み立てる.ボルトが新しい潤滑油のもとスムーズに回り,軸力がでている手応えを感じながら,エンジンが姿をあらわしてゆく.ピストン,コンロッドから.

Piston
O/Hキットのピストンを三菱純正と並べてみた.(左:三菱 右:USA) ピストンもFederal Mogul製である.外観のメッキ処理やTスリットの加工,内面の肉の盛り方 ピンボス形状など三菱純正(アート金属)がやはり品質的にはよさそうである.がFedralのピストンも機能としては十分そうで,これで問題なければコスト的にも,こっちが優れることになる.ピストンは O.S.+0.040inch.



効果はないかもしれないが,カーボンなどの付着を少しでも防げるか,火炎輻射熱の反射で熱効率向上(笑) とのねらいでピストン頂面を鏡面化.火がはいればどんどん焼けるだけだとは思うが.
Connecting Rod ( Conrod )
コンロッド,長い. 中心間距離(小端-大端穴)233.4mm 重量約900g ストロークも長いがコンロッドも長い。連桿比4.2 コンロッド長さ/クランク半径(ストロークの半分)この値が大きい、つまり、シリンダ,スラスト荷重(側圧)が低減されている。機能重視の設計である。クランクピンのコンロッド大端部の回転運動とピストンの往復運動が離れるため,有害な振動もでにくい.重量とエンジン高がネックとなるが,ジープの運転では実用もしない高回転は不要.この仕様はジープエンジンとしてふさわしいと思う.元のフラットヘッド L134 はまさにジープエンジンと感じる.
小端部ピストンピンの固定がボルト式というのもうなる.フルフロートタイプであればブッシュやスナップリングなどが必要となる. 圧入タイプであればプレスなどが必要になる. 現場修理で的確に分解,組み立てもしやすいまさにジープコンロッド. 複雑な構造ではあるが.現代の量産至上主義ではまず採用されないであろう.

コンロッド 大端部に各シリンダNo.の刻印があります.ピストンとシリンダ壁面にオイルを吹き付けるスプレーホールがある.ベアリングがあたる大端内面はほとんど荒れがなく,これだけでかい幅で,面圧にも余裕があるのでしょう.ベアリングはFederal Mogul U.S. -0.020inch.




Piston Rings
ピストンリング O.S.+0.040  オイルリングとエキスパンダ.エキスパンダの合口には 赤と緑の樹脂製のマークがある.三菱純正のエキスパンダは 水平方向に波型であったが,これは周方向に波型になっている.作りやすそう.
トップリングとセカンドリング 左がUSA品,右が三菱純正.断面形状が異なる.セカンドリングはUSA品は外側に段付があり,シリンダ壁のオイルかきには若干有効なのだろうか.純正品は摺動面にクロムメッキらしい.

USA品の説明書 ピストンリングの取り付け方向.生産日だろうか.
ピストンリングの組み付け,各リングの確認.シリンダに入れるときは各リングの合口は燃焼ガス,壁面オイルのすり抜けを防止するため,ピストンピン方向をさけて,ずらして配置.オイルリングはエキスパンダの合口とリングの合口を反対側にセット.ピストンとコンロッドにピストンピンをいれて,小端部の固定ボルトを締め付ける.(締め付けトルク:4.8~5.7kgm) ピストンのTスリットとコンロッドのオイルスプレー穴は反対に.