June 30, 2002

2 Inspection 原因

悶々と考えても症状はよくならないので、確認のためにヘッドをあけてみることにした。ガレージでジープ同志のN君と待ち合わせる。J3Rは先週のうちにガレージに放り込んで、日常はディーゼルジープのJ54を使用していた。当初はどうせバルブ当りの不良で、バルブラッピングぐらいすれば圧縮回復するだろうと楽観的に作業をはじめた。しかし、現実は無情なのが世の摂理。奈落の底へ追い込まれることとなど、このときは思いもしなかった。
分解してみると全バルブとも炭化物,酸化物のコーティングがこってり付着。案の定 No4 EXバルブは異物の付着が酷く 着座不良が発生しているのがすぐわかった。シリンダボア内は軽いスカッフがあるが致命的な状態ではない。圧縮抜けはこのバルブが原因である。同志N氏の協力は心から感謝です。どんなにつらくても、いつも嬉しそうな顔で楽しく付き合ってくれる。ありがとう(涙)  
各バルブを取り外した。No4バルブの着座不良は バルブ側の局所的な磨耗というか、着座面が吹き抜けたような感じだ。ブロック上面にあるNo.4EXシートリングをプラハンでたたいてみると、境が現れ、ちょっといじくるとシートリングが取れてしまった。あらら。これも原因の一つか。おそらくシートリングが浮き足立ったため、バルブの自転作用の効果がなくなり、局所的な当たりが発生してしまったのも原因かもしれない。
しばし、トップデッキを眺めていると N氏が「見てください!」と何かを発見したようでした。それは目が超遠くなるもの・・異常が特に無かった No2,3 シリンダ エキゾーストバルブ間のヘッドボルト穴~水穴をわたる一本のスジを。まさか、消えてくれ~とこすれども消えません。ガスケット側も同じ所が割れており、ガスケット割れの転写であってくれと都合よく思いたいが、それは明らかに ク ラ ッ ク ( 亀 裂 )でした。 
ブロックに亀裂とは、どうするんだ!?これ。 終わったな・・・・・。  

クラックは燃焼室側に悪さをしそうな大きさと方向ではないようでした。また、ラジエータへのオイル混濁等はなかったので、オイル通路への貫通もなさそうである。このクラックはトップデッキと水室側へつづいているようでした。貫通かどうか確認しないといけないが、クラックの起点は水穴のようである。それにしても亀裂がヘッドボルトのねじ穴に達しているのは痛い。ヘッドボルト締め付けに対してはもはや致命的な状態だと思われる。ヘッドボルトのねじ穴ですが、端面までねじが切ってあります。ねじの噛みあい端部はもっとも高い応力分布となるため端面までねじは切らず、座グリをいれたほうがいいと思うんだが。(どうでもよい) 

< Cylinder Head & Gasket > 
Fヘッド燃焼室側
ヘッドガスケット

上の画像左のとおり、真っ黒。炭化物 酸化物がこってりついて本の形状がどれなのかわからない状態。 右端はガスケットであるが、手持ちの三菱純正品とは違う。純正は昔ながらのスチールベストタイプであるが、この機についていたのはメタルシートタイプである。それに何か桜のようなマークがある。(有名ガスケットメーカ 石川ガスケット社のチェリーブランドでした) それと過去の組み方が適切でなかったのかよくわからないが、シール剤のようなものが付着しており、シリンダヘッド、ブロック側の水穴を塞ぐような状態である。ブロックの水穴に亀裂があったところもふさがっているような状態で、冷却性の悪化も要因のひとつか。

JH4の不調原因がわかり、ショックである。
というか当然やなという感じ。少しうなだれる。
これからどうする・・・捨てるか、直すのか!!!

June 23, 2002

1 Engine Down 発覚

020623
クラッチ交換実施。 N氏本部宅にて,クラッチ交換実施。新品 クラッチディスク&カバー パイロットベアリング。パイロットベアリングがKTCのセンタ-だし工具で合わないであせるが、微妙にサイズが違い,φ15でテープを巻いてセンターだしとする。
某日 晴れ 車検
例年通り、京都陸運支局でユーザー持込車検。その晩、圧縮圧力を計測した。No.1:10.0, No.2:9.0, No.3 9.5, No.4:7.5 [kgf/cm2] 全般的に低い。特にNo.4が低い。アイドルでの失火がボッボッと安定して起こりはじめた。この症状に思い当たるふしがあった。2年前ぐらいから、始動直後の短い時間であるが、どうもある気筒だけが燃焼が良くないよう状態があり、燃焼が安定するまで振動があった。ひとたびエンジンが温まれば治まる症状であった。しかし、ここ最近どうも失火状態が慢性化していた。点火系、燃料系それなりに確認したが、特に異常がありそうでもなく、もはや圧縮圧力の低下が原因である。 
   
その次の週、圧縮低下の原因が上(バルブ周り)か下(ピストンシリンダ周り)を推定するために プラグ穴より燃焼室にオイルを少量注入して圧縮圧変化をチェックした。結果は圧縮変化なし。つまり上(バルブ周り)が怪しい。JH4はF頭式なので、吸気バルブはシリンダヘッド側についているが、排気バルブ(EXバルブ)はブロックサイドに配置されるので上といっても下のようなものである。吸気か排気かは開頭(シリンダヘッドを外す)すればはっきりするだろう。そんな状況にもかかわらず、通勤や実家往復200kmの運行をしてしまう。 そのときに、突然のパワーダウン症状がでたのである。その後、No.4シリンダの圧縮はさらに悪化し、もはやJH4とは呼べない、JH3.2 という状態になってしまった。