December 20, 2010

Back to the straight rail

ウインドシールドレイルの直線化
BeachwoodcanvasのM38用幌をとりつけるためには,後期型J3Rのウインドシールドのレール部を直線タイプに戻す必要がある.CJ3A,CJ3B,M38と米国仕様は直線レールである.個人的にも幌の取り付けがしやすそうで,いずれはそのようにしたいと思っていた. 日本仕様ではJ54Aをはじめ,J3Rと両端がすこしRを描く,レールとなっている.これは雨水だまり防止やシールドバンプストッパ,ワイパーモーターの位置変更によるものらしい. 


毎度おなじみの17師団整備本部でお世話になる.まずは,ワイパーモーター,ルームミラー,シールドバンプストッパーを取り外す.レールのスポット部をスポットカッターで剥がす.


 一箇所,いきおいあまって貫通してしまった.38年ぶりに開かれた接触面は隙間腐食にやられていた.スポット溶接ではどうしても接触面に隙間ができてしまうのであろう.


シールドの受けをとりはらったので,代わりに適当な木材をあててみた.こんな形状のストッパもいいいなあと新たな発見.ワイパーモーターのブラケット,ワイパー部の補強板も剥がす.


レールを剥がしたあと,カップブラシ,ハンドグラインダーで錆び落とし.レールの断面である.一枚もの板を折り曲げだけでレール溝をつくっている.なんとこった部品だ.今まで気づかなかった.


取り外したレールの両端の曲げR部を炭火であぶって,直線にもどす.薄物を曲げ加工してあるので,加熱するとねじれや曲がりがひどく現れて,なかなか思い通りの形にならなかった.なんとかだましだましまっすぐにした.


スポット溶接部品がついていた場所はさび止めジンクスプレー.気温が低いので乾きが遅い.ハンドトーチで強引に乾燥.

まっすぐにしたレールを幌にとりつけて,高さの位置を確認.取り付けは取り外しできるようにナベ頭のM5ビスを用いた.幌取り付け時は隠れるところなので.

M38とはやはり形状がちがうので,完璧にフィットとはいかないもののなんとか取り付けることができた.リヤのバンド位置がフットマンループにかろうじて届くレベルであり,トップボウブラケットの位置の修正も必要である. 日暮れのため,仮付けのところで終了.当日お集まりいただき,支援していただいたメンバーに感謝.


リヤのフットマンループ 両端をとりつけていないので端にたるみがある.

取り付け前後,ワイパー取り付けは後日である.
次回の作業ポイント
(1)トップボウブラケット位置の見直し
(2)リヤのフットマンループ 2箇所移動.
(3)スペアタイヤブラケットの位置変更,ブラケット亀裂補修.
(4)サイドカーテンの取り付け
(5)下付きワイパーの取り付け

December 12, 2010

Check Wind shield for Canvas top

Beachwoodcanvas幌の仮付けをやってみた.M38用であるため,すんなりいくとは思っておらず,何かしら修正が必要となる覚悟であった.リヤ,サイド周りはほぼフィットしており,一部 フットマンループの位置変更と追加でなんとかなりそうである.

問題はフロント側ウインドシールドのレール周りであった.M38,CJ3A,CJ3Bはストレートタイプであるが,三菱J3Rの民間用後期では 妙に湾曲しているのである.この影響でウインドシールトップの左右コーナー部のレール位置が深く,パッツンパッツンには張る状態. 一方,中央部のレール位置が浅いため,たるみまくり. 
仮付けの結果は 「 かっこわるぅ~ これでは使えん 」

Beachwoodcanvas幌 フロントレール挿入部~シールド上端までの距離を確認.おそらく張った状態でコーナー部はトップから約6~7cm, 中央部は8~9cmほどになりそうである.

民生用のレール位置は コーナー部 約9cm 中央部 約5cm そらあわへんわ.

 ストックのJ54A用のシールドではどうか.民生用に比べてコーナーRがゆるい,
  
コーナー部で約6~7cm,中央部 6~7cm. 民生用よりはましになりそうであるが,中央部の張りが弱い可能性がある.なんとも微妙にちがうのですね.難しい.
  


下左は同じ幌であり,できればこのように決めたい.CJ3A,M38はCJ3Bよりはシールド上部のかかりが深いように思う.


三菱のCJ3B-J10であるがこれが近いような気がする.
対策案
 CJ3Bシールドを準備する.
 民生用のレールをストレートに改修する.(ワイパー類,シールドの受けの移動が必要)
 J54A用のウインドシールドを用いる.

とりあえず,元の幌にもどした.新幌を装着するには,時間がかかりそうである.

December 10, 2010

Canvas Top made in U.S.A

キャンバストップの老舗
J3Rの幌は'96年に中古を入手したときから民間用で修繕されたものをつかっていた.さらに14年も経過して,幌のバンドやらは崩壊状態に サイドカーテンの窓のビニール部も茶色に変色して無残な状態にあった.ドアはJ54Aを新品を購入してつかっていた.
以前より,気になるアメリカの幌製作会社があった.BEACHWOODCANVAS WORKS社(ニュージャージー州) ミリタリー車の幌については当時のスペックを忠実に再現するため,コットンキャンバス地をもちい,自社工場で手作りである.なんともいえない温かみがあり,とてもかっこよいのである. いつかは欲しいなあと憧れであった.
幌の雨漏りやらも酷くなってきたので,思い切って注文した.
10月後半に,WEBSITEのオンラインショッピングでカード情報等を入力してアカウント登録して注文.数日後,注文内容の確認メールが届いた.見積もり明細をプリントアウトして直筆サインしたのちスキャンして返送することになっていた.カード決済で銀行から要求されるらしい.少しめんどくさいなと思ったが憧れの幌が欲しいので,素直に送信. ここでサインの日付を間違えており再送信.あ~さらにめんどくさい.受注完了とリードタイムが4週間ほどかかるとの返信がくる. 11月中旬に兵庫MVがあるので,それに間に合えば嬉しいな的なことを書いて返信したのが間違いであった. すぐさま返信があり,その日程では残業しないと無理なので,ラッシュチャージ($100ほど)を追加した見積もりを送るのでサインして返送しほしいとのこと.いやいやそこまでは要望しないとの返信をおくると,再度最初の見積もりを作成しなおしたので,再度サインして送ってとのこと.
「なにぃ~ もう頼むわ~...」 だが,憧れのために素直に応じる..そんなこんなのでメールのやりとりが20回近くに とほほほ. 先々週に現況を確認すると,12/7までには発送するとのこと. その後,音沙汰がないので,今週にはいって,発送するときにトラッキングナンバー等を教えて欲しいとメールをいれると.もう発送済みとのこと. トラッキングを確認すると 大阪に来ていた. 
UPS United Parcel Service  ウエブサイトもかっこよく,トラッキング情報も見やすかった.

昨日,とうとうやってきた.憧れの幌とご対面. キャンバス時のなんともいえない,匂い.いいのかわるいのか,でも癖になりそうな匂いである. トップとサイドカーテンを注文した.ドアは54A用がまだあるので,それを使うつもり.基本的にトップだけでしか使わないと思う. トップ$395 サイドカーテン$175 であった.送料は購入金額の20%強であった.

幌生地は分厚く,とてもしっかり感がある.バンド類も三菱のものとは違いつかいやすそうである.リヤウインドウの下にはパーツナンバーがはいる.(オーダー時に選択できる)  

幌以外にもジープのエンジン,ボディパーツも扱っており,今回ついでに三菱部品ではもう手に入らなかったものを取り寄せた. 燃料とオイル系統に使うブラス製のフィッティング.ブロックとラジエータのドレンコック.分解中の予備のT90ミッション用のメインシャフトベアリングとスペーサーである.

早く幌を取り付けたい....

December 04, 2010

A Worry of Saturn Overdrive

ジープ用オーバードライブの心配事
2005年よりJ3RにAdvanceAdapters製のオーバードライブ(O/D)を取り付けている.オーバードライブONでオールレンジ高速化ができ25%エンジン回転数を低減できるものである.高速道路の巡航時,エンジン回転数が低減はとても助かり,燃費にも効果があるようである.峠道では 3速,2速固定でO/D ON/OFFで小気味よく流すことができるので,お気に入りのユニットである.

このオーバードライブのシフトフォークがどうもモノによっては破損する噂がある.とはいいつつも,長年使用している仲間もいるが今のところ問題なく運行しているのだが.下は2005年導入時にはじめての遠征(京都←→埼玉)帰宅後に点検したときの画像である.初期のオイル漏れがあったものの,問題なく高速道路の走行もこなした.この当時はシフトフォークが折れるという現象は認識していなかったので,その部位の点検をおこなっていなかった.

先月,友人のオーバードライブの補修部品が必要ということで,AdvanceAdaptersに発注.ついでに心配なシフトフォークを予備としてとりよせた.一時期より,その対策がほどこされているという情報もあったので,どんなものか現物も確認しておきたかった.下はやってきたシフトフォークである.キャスティングの型番は”2”となっている.



破損事例 1
U.S.の破損事例.1998年.オーバードライブを取り付けてから約1年で発生.茶色はWarn社製オーバードライブにつく真鍮製(brass)のシフトフォーク.ピン穴まわりのリブの付き方が十分であり,とても壊れそうには見えない.一方,破損したシフトフォークは亜鉛合金製のようでピン穴周りの肉厚がさびしく,そこを起点に破損したようである.この記事のなかで,それ以降は何かしら対策がされたという記述があるが,未確認であるとのこと.先の当方のものや取り寄せたものもではアーム部のピン穴がなくなっている.これが対策なのか.

破損事例 2
オーバードライブを使用する友人の破損事例.キャスティングの型番は”1”である.これは上の事例とはことなり,あきらかに内部に鋳巣があり,それが起因していると考えられる.この場合,オーバードライブOFF リブとは反対側に応力が発生する方向で破損したとも考えられる.これは製品の品質であり,どうしようもない.

本日,友人の友人のシフトフォーク折れの情報も入手.どうも下図の部位が最弱部となっている事例として2件となる.上の米国の事例とは異なり,ピン穴がないもので発生. キャスティングの型番はどちらも”1”とのこと.なにかあるのか・・・・.気になるのはシフトフォークの先端までの距離が短いほうであり,シフトスライド力の分担は大きいと考えられる. 破損部位の両側にキャスティングのゲートがあるため,ゲートから入ってきた湯が出会うウエルド部になりやすいところでもある. 

なにかしら心配な点が残るが,シフトフォークに負荷がかかるのは操作時であるため,シフトチェンジのときは無理をせず,スムーズに操作することにしようと思う.

オーバードライブ関連のリンク
Herm The Overdrive Guy (dba ATV mfg.Inc.) (ワシントン州) 
Warn社製~AdvanceAdapters製までのオーバードライブ,駆動系パーツに詳しい.
オーバードライブ新品,リビルド,三菱ジープ用の10spline-29,30,31tooth や マヒンドラジープ用のO/D,brass製シフトフォーク,PTO+O/Dアダプタなども扱っている.