December 04, 2010

A Worry of Saturn Overdrive

ジープ用オーバードライブの心配事
2005年よりJ3RにAdvanceAdapters製のオーバードライブ(O/D)を取り付けている.オーバードライブONでオールレンジ高速化ができ25%エンジン回転数を低減できるものである.高速道路の巡航時,エンジン回転数が低減はとても助かり,燃費にも効果があるようである.峠道では 3速,2速固定でO/D ON/OFFで小気味よく流すことができるので,お気に入りのユニットである.

このオーバードライブのシフトフォークがどうもモノによっては破損する噂がある.とはいいつつも,長年使用している仲間もいるが今のところ問題なく運行しているのだが.下は2005年導入時にはじめての遠征(京都←→埼玉)帰宅後に点検したときの画像である.初期のオイル漏れがあったものの,問題なく高速道路の走行もこなした.この当時はシフトフォークが折れるという現象は認識していなかったので,その部位の点検をおこなっていなかった.

先月,友人のオーバードライブの補修部品が必要ということで,AdvanceAdaptersに発注.ついでに心配なシフトフォークを予備としてとりよせた.一時期より,その対策がほどこされているという情報もあったので,どんなものか現物も確認しておきたかった.下はやってきたシフトフォークである.キャスティングの型番は”2”となっている.



破損事例 1
U.S.の破損事例.1998年.オーバードライブを取り付けてから約1年で発生.茶色はWarn社製オーバードライブにつく真鍮製(brass)のシフトフォーク.ピン穴まわりのリブの付き方が十分であり,とても壊れそうには見えない.一方,破損したシフトフォークは亜鉛合金製のようでピン穴周りの肉厚がさびしく,そこを起点に破損したようである.この記事のなかで,それ以降は何かしら対策がされたという記述があるが,未確認であるとのこと.先の当方のものや取り寄せたものもではアーム部のピン穴がなくなっている.これが対策なのか.

破損事例 2
オーバードライブを使用する友人の破損事例.キャスティングの型番は”1”である.これは上の事例とはことなり,あきらかに内部に鋳巣があり,それが起因していると考えられる.この場合,オーバードライブOFF リブとは反対側に応力が発生する方向で破損したとも考えられる.これは製品の品質であり,どうしようもない.

本日,友人の友人のシフトフォーク折れの情報も入手.どうも下図の部位が最弱部となっている事例として2件となる.上の米国の事例とは異なり,ピン穴がないもので発生. キャスティングの型番はどちらも”1”とのこと.なにかあるのか・・・・.気になるのはシフトフォークの先端までの距離が短いほうであり,シフトスライド力の分担は大きいと考えられる. 破損部位の両側にキャスティングのゲートがあるため,ゲートから入ってきた湯が出会うウエルド部になりやすいところでもある. 

なにかしら心配な点が残るが,シフトフォークに負荷がかかるのは操作時であるため,シフトチェンジのときは無理をせず,スムーズに操作することにしようと思う.

オーバードライブ関連のリンク
Herm The Overdrive Guy (dba ATV mfg.Inc.) (ワシントン州) 
Warn社製~AdvanceAdapters製までのオーバードライブ,駆動系パーツに詳しい.
オーバードライブ新品,リビルド,三菱ジープ用の10spline-29,30,31tooth や マヒンドラジープ用のO/D,brass製シフトフォーク,PTO+O/Dアダプタなども扱っている.

2 comments:

Unknown said...

敦賀のたかぎです、こんばんは。
ご丁寧な解説に感謝いたします。
予算を精査したところ十分な配分が有る事が判明し、早々に発注しようと思っていますが、本日調査しようと思っていた歯数とスプラインが出来ずじまいで発注が遅れる見込み。
円が安くならぬうちに発注せねばと焦っております。

隊長(bigsstone) said...

リンクしている Herm the overdriveguy は三菱ジープ用 29歯 30歯 31歯をラインナップされており,フォークはブラス製のようです.当方コンタクトとったことはありませんが,英国のJ26の方はそこから購入されたようです.